うえつふみ と 古事記

ウエツフミ ト コシキ

  


うえつふみ 一のつづり

〇一 はじまり1







    うえつふみ  一





 
うえつふみ一のつゝり



あめつちのはじめのときたかまのはら になりませるかみのみなハあめのみな かぬしの萬つぎにたかみむすびの萬つ ぎにかむみむすびの萬
たかちほふみにいえらくあめのみなか ぬしの萬つぎにこもまくらたかきの萬 つぎにかむみたまみおやの萬つぎにか             ○一






    上つ文  一






上つ文一の綴り



天地の初めの時、高天の原
に成りませる神の御名は、天之御中
主の命、次に高御産霊の命、次
に神御産霊の命。
高千穂書に言えらく天之御中
主の命、次に薦枕高キの命、
次に神御霊御親の命、次に神
(古事記)





    古事記






上 巻



天地初めて發けし時、高天の原
に成れる神の名は、天之御中
主神。次に高御産巣日神。次
に神御産巣日神。此の三柱の神は、皆独り神と成りまして、身を隠したまいき。
コメント欄
「上つ文」:通常は、「上つ記」「上津記」「上記」「上紀」などと書かれますが、これを編纂した大友能直が「『新はりの記』他二書を底本に、さらに十二の書を参考に編纂した」としています。つまり、大友能直、あるいはその編纂グループでこの書に「うえつふみ」と名付けたのは明白です。すなわち、それ以前に「うえつふみ」は無かった訳で、従って、漢字表記については、大友能直、本人が記した「上つ文はしがき」(「つ」の部分は変体平仮名)に従えば「上つ文」とすべきです。
 いわゆる造化三神は、古事記では「皆独り神と成りまして、身を隠し」とありますが、上つ文ではそう言った記述はありません。しかし、古事記においても後に、高御産巣日神御産巣日は登場します。

(古事記の対応ページ)

国立国会図書館デジタルコレクション
 ウエツフミ 第1・2のコマ番号33

上紀 第1章  開闢

うえつふみ 一のつづり 〇一
はじまり1

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